東大卒ぬるゲーマーのゲーム評価

購入して遊んだゲームのレビュー(評価)を記事とするブログです。

ゲーム評価の方法論に関する考察①

本記事では、ゲームを評価する際の評価基準について考えたいと思います。

このBlogでも、ゲームによって評価の基準が統一されていないので、ある程度統一したほうが良いのではないか、との仮説を立てた上で考えていきます。

 ゲームのジャンルによって評価基準毎の重みはかわると思いますが、まずはストーリー(物語)から考えていきます。

①ストーリー(物語)

RPGにとってストーリー性はとても重要な要素ですが、単なるシューティングゲームやパズルゲームに仮にストーリーがあったとしてもそれほど重要な基準ではなくなります。最近ですとFF15などは世界的に売れたようですが、仮に物語を小説にした場合、全く売れないレベルのものでした。一方アクション要素の強いDestinyは、世界観の作り込みと物語がしっかりしていたため、多くのコスプレユーザーを生み、ファンから愛される作品となりました。そういう意味では、「世界観」と「物語」は一体に見えて、別々の評価基準にもなりうるものかもしれません。Destinyは途中で世界観や物語を構築したキーマンが退職したらしく、物語としてはボロボロになりましたが、その世界観故にファンが離れなかったという事実があります。NieR:Automataなども、世界観>物語のゲームだったと思います。物語は短く、結末はかなりあっさりとしたもので、ここまで音楽と一体となって素晴らしい世界観を構築しているのに・・・というのが正直な感想でした。

思うに、物語と音楽という評価基準があり、更にそれを一体化した評価基準として世界観が成立するのではないかと思います。

そしてRPGにとっては物語の評価ウェイトが重くなる一方、アクションなどでは物語よりも世界観の評価ウェイトが高くなるのではないかと思います。

さて、評価基準としての物語ですが、その物語をどのように評価するのかという点も当然考えなくてはなりません。先ず第一は主観的基準ですが、やはり「おもしろいかどうか」です。極言すればこれだけが唯一の基準なのですが、私が性格的に重視するのが、ストーリーの論理的な整合性です。特にどんでん返しなどは、最近、上質なはずの米国製テレビドラマでも、ありえない設定が増えたりしており、「いやいやここで裏切るならもっと前に効果的に裏切れた場面があるだろう」ということが多々あります。また主人公の性格設定から、「こんな行動はとるわけない」とか、「いやいや周回あるとしても、この主人公を生き返らせちゃだめでしょ」、「え、どうして今、旅?」、「いや、こうすれば終わるじゃん。なぜわざわざそっち?」といったようなマイナス要素があります。全体の流れを断ち切るような唐突なセリフや出来事、仕掛け、ありえない選択は全てマイナス要素です。つまり「おもしろいかどうか」を支える基準として「納得できるかどうか」という基準があることになります。

直近で最も売れているモンスターハンターですら、このあたりがいい加減です。もう少し物語を練り込み、しっかりとした世界観を作りこんでいれば、現時点でUKチャートからこぼれるようなことはなかったのではないかと思います。カプコンが今後も世界を見据えるのであれば、今回の反省点を正確に把握し、優れた世界観と物語をもつゲームを参考にしつつ、しっかりと10年間は揺るがないゲームの世界観を作り上げるべきだと思います。

上記の基準で物語を評価した際、最近のゲームでは

Destiny と Horizon Zero Dawn そして Division が抜けていると思います。

特にDivisionは世界観・物語としては秀逸です。開発の不手際からゲーム人口が減ってしまっていますが、GOTYを取れる素材だったと思います。